気付いたらチャコールのペンライトを振っていた話

 

推しは突然降ってくる。

そう、この2023年も終わりに差し掛かるこの忙しない時期。まさか自分がチャコールのペンライトを振っている人生、今年の年明けには予想もしていなかった。

まさに何がどうなってそうなった?と周りから言われるくらいのことである。

 

緑の窓口

私と超特急の出会いは、緑の窓口だ。

元々私には別の界隈にも推しがおり、楽しく推し活をしていた。長年オタク人生を歩む私ができなかったことがある。それは複数の推しを同時に持つことだ。一球入魂、ハマれば一気に加速するタイプで、他が見えなくなる。(不器用)

そんな私が緑の窓口にふらふらと近づいていき、気づいたら窓口で手続きまでしていたのは、言わずもがな【みなと商事コインランドリー2】である。

 

隙間時間にその時期放送されているドラマを見る。これが私のほっと一息つける時間でもあった。普段の推し活は楽しいが、たまに違うものを摂取したくなる時がある。それは私の中でまた推し活を楽しく過ごすための習慣みたいなもの。

 

みなしょーを初めて見た時の感想は、シンかわいい!西垣くんて言うのか〜気になるな〜だった。相手役は……あ、見たことある。超特急?知ってる!数年前にバラエティに出てるこの子を見た記憶があった。かわいい顔を覚えていた。まさにそれが草川拓弥との出会いで、私のうっすらとした記憶が蘇った瞬間であった。

 

みなしょー2は大ヒットドラマの名に相応しい素晴らしいドラマだった。BL作品に特段詳しいわけでもなかった私が、あのシンみな2人の関係性と、2人を取り巻く登場人物に夢中になった。実は1も見ていたのに、上記したようにあまりにもサラッと流していたのである。(今思えば当時の自分何見てた?)

そこからは転げ落ちるかのように、みなしょーをひたすら見続ける日々を過ごした。

こんなに可愛くて切なくてクスッとできる作品にそれはもう感謝した。みなしょーがある毎日に感謝した。

シンみな2人への想いが高まっていた時、2人のシンみなではない部分にも興味がでてきたのである。

これが超特急との出会いであり、私が8号車となる始まりだ。

 

超特急との出会い

草川拓弥と調べれば、超特急の様々な映像が出てくる。私の目に止まったのは、ダンプラだった。別界隈の推しの影響もあり、私はダンプラ大好き人間。

まず、超特急というグループ名は知っていたが、どんな曲を歌っているのか、どんなグループなのかも知らなかった。

とりあえずこれを見ようと再生したのが、MORA MORAのダンプラだった。

 

見終わった私はなんだこれは……めちゃめちゃかっこいいじゃないか!!!しかも湊さんが踊っている!!(当たり前)

クセになる不思議な曲調、ダンスもバキバキ、超特急て9人いるの?、誰が誰?(不明)

それくらい溢れ出る感情を何かに叫びたいくらい脳内がモラモラしていたのである。

これは他のダンプラも見なければ!と、gr8est journey 、Call My Name、NEW WORLD、Burn!、BakaBakka……

最新のものを見漁った。

どうしよう…どれもこれも好きである。こんなグループがいたのか。ハマるかもしれない…でも私には別界隈の推しがいる…複数推しは私にはできない……そんな葛藤を抱えながらもダンプラから次はmvへと、手を広げていったのである。

 

消化できない

動画を見続けている中で、感じたことがある。

消化しきれない……

当たり前だ。10年以上活動するグループの全てを短期間で摂取するなど無理なことである。

日々上がってくる供給を消化することで精一杯の中、

メンバーが脱退し人数が変化したこと、そして満を持して超特急募で新メンバーが加入したこと。メンバーの号車、ファンの総称、イメージカラー、メンバーの人となり、ずっと応援しているファンの想い、様々なものを全てではないが少しずつ知ることとなった。

 

同時にこれはやばいのではないか?とも思った。知ってしまえばしまうほど、推さずにはいられない。でも複数推しはできない。困った。

いやでもこんなに心惹かれるグループに出会えたことはオタクとしてありがたい、だから少しだけ……初めはそんな気持ちだった。

 

少しでも推すなら推しを決めなければいけない。みなしょーからの緑の窓口。これは草川拓弥、タクちゃんを推すしかない。かわいい。私はかわいいが大好きである。その時はかわいいという理由だけでも構わないと思った。同時にもう1人かわいいを見つけた。ハルだ。この子も推そう。楽しみが増えたらいいよね!そんな気持ちだった。

そのまま夢8に入会し、発表されたばかりのTIMEアリーナツアーにも申し込んだ。当たるのかな?ワクワクしていた。

 

謎の自信から突然のチャコール

それから何を見て何を見てないのかわからないくらい元々の推しと並行して、超特急の情報も得ていた。この頃私は何故か、複数推し、できるかも?とさえ少し感じていた。

これからは緑とオレンジも推せるのか〜推せる色が増えることもオタクとして嬉しかった。

そんなふわっとした感覚で超特急を楽しんでいた時、チャコールは突然やってきた。降ってきた。Lesson IIのmvだ。

もちろんシューくんのことは知っていたし、タカシくんの歌を支えたいという想いにうるっとしていた。素晴らしい歌唱力にも惹かれていたし、年齢的にもオリメンと同世代なこともあり、頼りになる存在なのでは?と勝手に思っていた。唯一、圧倒的な陽のオーラに、私は一瞬ひるんでいた。なぜなら私がこれまでのオタク人生の中では推してこなかったタイプだからだ。陽と隠なら私は隠タイプを推すオタクだった。

けれど、Lessonの中のシューくんのかわいさに一瞬にしてやられたのである。

Lessonてかわいい要素ある?て思うよね。私にはあった。何故かあのLessonのシューくんに【かわいいかわいいかわいい】という気持ちが抑えられなくなってしまった。

こうなったらもう勢いそのままにグッズを買い、即キラリにも入会した。すぐ加速するオタクの良いところなのか悪いところなのか。

 

緑は?オレンジは?

もちろん2人も好きである。しかし推しとの出会いは雷に打たれたように突然やってくるタイプの私には、シューくんに何か特別なものを感じてしまった。

そしてシューくんのキラリはやはり陽だった笑。

 

初乗車

私はどこを初乗車というべきか悩んでいたが、実際にはお試し超特急が初乗車ではある。(整理券は外れたためしっかりと見ることはできなかったけれど曲を体感できるだけでも楽しかった笑)

その後に超特急が出演するイベントにも足を運んだ。その時は早く超特急単独の現場を体験してみたい気持ちが強かった。

しかし元々の推しの活動が忙しくなるとどうしても元来複数推しをできない私は推し活自体に少ししんどさみたいなものも感じていた。周りにはもっと軽く推したらいいんだよ!とよく言われたが、どうもしっくりこない。楽しいはずの推し活が楽しくないのは嫌だしな……と思いながらも、情報だけは取りこぼさないぞと謎の感情だった。

 

ありがたいことにTIMEのぴあアリのチケットが当選していた。超特急が8号車に向けて、8号車と共に作り上げるための構成されたライブ。これを体験して初乗車したと言っていいのかな?とも思っていた。

ワクワクとどんな雰囲気なんだろうという一抹の不安が混在していた。

私は2日目に乗車した。元来心配性なこともあり、セトリは事前に知りたいタイプ。一日目が終わり、仕事終わりにセトリを探した。

セトリを見た瞬間、私は目が点になった……

困った…これは8割わからない…

正直な感想である。新しい曲を中心に聞いていた私は、超特急が歩んできた過去曲を知らないのだ。このままではやばい。

セトリにある知らない曲をスマホにぶち込み、寝るまでとりあえず聞くことにした。ぴあアリは遠征だったため、時間がない……

このままではコールなどもっての外、曲さえほぼ初めましての状態になる。楽しめなかったらどうしよう…などと不安さえ襲ってきたのである。(心配性)

ぴあアリまでの移動中もできる限り、曲を聞いた。ライブを楽しみたい気持ちと、少しでも8号車の一員となれるようにと…

 

TIME

TIME開演。その時はきた。私が待ちに待った超特急のライブだ。

会場の温度が上がるのを感じた。ライブが始まる時のあのワクワクした感情は何事にも変え難いと私は思っている。

ステージ上の9人を見た瞬間、全てがキラキラした世界に変わった。もう曲がかわらなくても仕方ない。そのままを感じよう。そう思った。

ありがたいことに私は複数のペンラを持つ8号車の方々に囲まれていたこともあり、初めての曲も周りに合わせて見よう見まねでペンラを振った。ペンラを振ることがこんなにも楽しいと思ったライブは初めてだった。

配信もあったのでいいのかもしれないがあえてセトリは伏せるとして、私が初めて超特急を知った曲も推しが降ってきた曲も聞けて、本当に幸せだった。

知らなかった曲のほとんどは、もう知らなかったことがありえないくらい私には突き刺さる曲ばかりで、U-NEXTの見逃しで1週間寝る間も惜しんで見続けた。

超特急のライブをまるごと全て浴びて、私はただただ興奮と感動をしていた。

こんなにもライブ自体を楽しめること、どこの席にいても楽しめること、構成が素晴らしいこと、初めて聞く曲なのに楽しいって何事?

ライブ前に感じていた、推し活自体へのザワザワした感情も超特急の曲とパフォーマンスが全て消し去っていったのだ。

 

チャコール

そして、TIMEを通してシューくんへの気持ちもより深くなった。知れば知るほど、好きになる要素が溢れている。

勝手に感じていたコミュ力強強の陽キャのイメージは(言い方すみません)、多くの人と分け隔てなく話せる、物事に向き合う中で周りから吸収し、また周りにも発信できる力を持っている人、に変わった。

 

あともちもちしててやっぱりかわいいんですよね……推さない理由がない。

 

あんなに陽を浴びないと思っていた私が陽を浴びている。私のオタク人生の中で今、初めての経験をしている。

複数推しがどうとか言っている場合ではない。今、今推したい!だから推す!もうこれだけで十分だと思わされた。

 

私の長年の推し活の根底をひっくり返したのは超特急であり、好きになる推しの常識を超えてきたのはシューくんである。

今はただただ感謝しかない。これからもシューくんの歌を聞きたいし、超特急を浴びたい!全員素晴らしいんだよ!まだ知らない皆見てくれよ!と叫びたいくらいになっている。

そして彼らが進むその先を見たい。

 

夢8に入会し、キラリに入会し、初乗車で気づけばチャコールのペンライトを振っていた私は、きっとこれからもチャコールのペンライトを振り続けるだろう。

8号車の皆様、どうぞよろしくお願いいたします。

 

終わり。